Phantom4RTK フライト方式

更新日:2020年4月21日

【RTKについて】

●RTKとは?

RTKとは「Real Time Kinematic(GPS)」の略で、固定局(基地局)と移動局という2つの受信機を使用し、リアルタイムに2点間で情報をやり取りすることで測位精度を高めるという手法です。

RTK方式を使うことで、標定点の設置の必要が無くなります。
飛行計画を立てUAVを飛行させるだけで正確な測量が行えるようになるので、今まで行っていた標定点の設置作業がなくなり、効率アップにも繋がります。
また、リアルタイムにデータを送受信できるため、より正確な位置情報をもとに飛行でき安定性も増しますので、安全面から見てもメリットがあります。

●Phantom4RTK 2つのフライト方式

 ①「RTK方式」
   D-RTK2モバイルステーションを基地局として使用

 ②「VRS方式」
   ネットワーク型RTK。SIMカードを挿入、ネットワークを使用

Phantom4RTKには2つのフライト方式があります。
それぞれのフライト方法、またメリット・デメリットを紹介していきます。

【2つのRTKフライト方式】

RTK方式

地上にD-RTK2モバイルステーションを基地局として設置することで、基地局と移動局(ドローン本体)がリアルタイムに2点間で情報をやり取でき、高精度の測量が可能です。
VRS方式で必要な4Gネットワークが不要なため、携帯電話の電波の入らない場所でも高精度のドローン測量が可能です。

◆メリット
ランニングコストが不要。
※GSNN補正情報配信サービス利用料や携帯電話の通信量(4Gネットワーク)

◆デメリット
基地局(D-RTK2モバイルステーション)を設置する必要がある。

D-RTK2(固定局)で元々持っている座標に対して、衛星の電波を受信し測位した座標を差分データとしてPhantom4RTK(移動局)に送ります。
Phantom4RTKはD-RTK2から送られてくる差分データと、Phantom4RTKで衛星受信し測位した座標をリアルタイム計算、より精度の高い座標を特定します。

VRS方式
(ネットワーク型RTK-GNSS測位)

VRSとは「Virtual Reference Station」=仮想基準点を使用する方法で、ネットワーク型RTKとも言います。ネットワークを利用し現場での衛星データと周辺の電子基準点をベースにした補正データを組み合わせることで、リアルタイムでセンチメートル単位での測量を行う方法です。
phantom4RTKではプロポ(コントローラー)にSIMカードを挿入し、4Gネットワークを使用し測位データ・補正データをリアルタイムに送受信しながら測位を行います。GNSS補正情報配信サービスをリアルタイムで利用することで高精度のドローン測量が可能です。

◆メリット
ドローンを出してすぐにドローン測量が可能。

◆デメリット
ランニングコスト(GSNN補正情報配信サービス利用料や携帯電話の通信量)が必要。携帯電話の電波の入る場所でしか使用できない。

従来のRTK測位では、予め座標が分かっている=既知点に『基準局』を設置する必要がため、基準点を設置するための機材がもう一つ必要なことや基準点を設置する手間がありました。
より簡単にRTK測位ができるように、基準点の必要がなく既に日本中に設置してある基準点(固定局)からのデータをネットワークを使用し受信することで測位を行う「VRS方式(ネットワーク型RTK-GNSS測位)」が開発されました。

※1 電子基準点は北海道から沖縄まで約1300か所に設置されています。

コメント

コメントを残す